DON SCHIFF - Peering Over Clouds (2005)
Don Schiff-NS/Stick
Greg Ellis-percussion
ソロ作品3枚目。
前作Wait by the Riverに少なからずもがっかりしていたので期待半分で聴いてみたが、結構良い。今回もNS/Stickにこだわって録音しているが、ベース音域もしっかりと出ているしギターパートも申し分ない。しかしあまりにもナチュラルでスティックの魅力を充分に伝えたTimelessとのギャップが大きい。まあ、そのための前作があるのかもしれないが。

1曲目のタイトルソングPeering Over Cloudsはかなりシンプルな形で以前からライブで演奏していた。MACRACK(マック経由でスティックを鳴らすシステムを彼はこう呼んでいる)とNS/Stickでシンプル且つ機能的なこのシステムで演奏されていたのとは一味違う(オーヴァダブがされているので当然か)アレンジで「彼の頭の中ではこのフレーズが鳴っていたのかぁ」と納得。2曲目の2:20あたりからのスライドプレイはまるでヴァイオリンのような感じさえあり彼の表現力を堪能。3曲目は誰がなんと言おうと彼の中で郡を抜いた名曲Under The Olive Tree。LANA LANEで演奏されているものと骨組みの部分では当然同一のものだがインストとして改めて聴いてみればこっちのほうがしっくりくるとまで思えてくるから不思議。

このアルバムは前回とは違いThink Tank MediaからのリリースとなりジャケットデザインもLANA LANEのJacek Yerkaだし、プロダクションにERIK NORLANDERも参加して非常に出来がよい。
www.donschiff.com



REVIEWS-S
SUN CAGED - Sun Caged (2003)
Andre Vuurboom-vo
Marcel Coenen-guitar
Rob van der Loo-bass
Dennis Leeflang-drums
Joost van den Broke-key
オランダのSun Cagedというテクニカルロック。所謂シアター系に分類されるがLTEにも影響を受けているような、インストパートにも力の入ったバンド。ベーシストがスティックを弾くということから購入に至ったが、このアルバムでは使用していないか、識別不可能のどちらかだ。むしろギターのバランスが大きくベースの音が聞き取りにくい。
このバンド、さすがにプログレメタル第三世代?(第一世代をクイーンズライク、フェイツウォーニング。第二世代をドリームシアターや、マジェランを輩出したマグナカルタ系とすればというのが前提だが。)という位置いるだけあって凄いテクニック。楽曲もそこそこいける。ノルウェーのスパイラルアーキテクトもそうだが、テクニックだけでなくセンスもまた凄い。

本当にドリームシアターの残した罪は大きすぎる。
www.suncaged.com



REVIEWS-S
STEREOKIMONO - Prismosfera (2003)
Alex Vittorio-bass, keyboards
Cristina Atzori-drums, percussions
Antonio Severi-guitar, midi guitar,keyboards
STEREOKIMONO(ステレオキモノ)というカッコ良い名前のバンド。このグループはイタリア出身でPFMのドラマーが立ち上げたレーベルより発表されたことからも有望なのは確実。PrismosferaというこのCDは2作目とのことだが、勉強不足で存在自体をはじめて知った。所謂80年代以降のキングクリムゾンのサウンドを志向していて、トリオでのテクニカルなインストを展開。ギターのアルペジオやリフからはFrippの影響を強く感じるが、決してクリムゾンの焼き直しではない。

そうそう,蛇足ながらこのハイテクバンドのドラマーは女性。
www.stereokimono.com



REVIEWS-S
STACIA - Hush (2002)
Stacia-vocals
Lance Matthew-guitar, background vocals
Rick Sailon-violin
Cameron Stone-cello
Don Schiff-Chapman stick
Bob Doo-drums
Greg Eliss-percussion
Alex Brown-background vocals
ルックスから想像したとおりの作品。歌唱力も充分STACIAはもっと楽曲の充実したらブレイクできるだけの実力はある。楽曲もANGELなどで聴こえてくるタブラに耳をひきつけられる。シングル曲の出来が良いだけにその他の曲のフックのなさが残念だ。
DON SCHIFFのNS/STICKもベーシックなボトムを支えるところに留まっているといって差し支えない。

彼女とのドライブに如何でしょうか?(くだらないな)
www.staciamusic.com



REVIEWS-S
STUCK - We're STUCK (2002)
Pat Cahill-Stick, trumpet
Chisa-vocal
Alex fortuit-drum, percussion
Matt Pavolka-bass, trombone

-guests-
Mika Pohjola-piano
Judi Silvano-flute
Loui Terrier-percussion
思わずイントロで吹き出しそうになるスキャット「ドンテケッ」からガチャガチャとした愉しいサウンドで始まるfAntaStic seCretは、そのパンキッシュなサウンドの下地にはTalking HeadsKing Crimsonからの影響をはっきりと聴き取ることができる。
Sushiではファンキーな曲調に琴のようなシンセがのり、フェイズのかかったStickがEmmettを思わせ、Chisaが突然日本語で「寿司を食べろ!」と叫ぶ。トロ、鮪、ハマチ、カリフォルニアロール。この勢い凄いよ。

このStick奏者Pat Cahillはトランペットも上手いし、アンサンブルの中でStickを演奏するのもツボを得ている(ソロで弾いていないからこれ以上のことはわかりません)。ただギターのようにStickをカッティングしているように聞こえるので、いろいろなギミックが隠されている感じを受ける。まあこのSTUCKは一聴してひとクセもふたクセもあるのでじっくり聴かなければいけない。

HPではMIDIStickとなっているようだが、このCDを聴く限りはMIDIは使っていない模様。この辺もじっくり聴くと何か発見があるかもしれないというほど、いろいろ詰まったCD。

miNe A liTtle dEEpeRleT's GEt naKeDhyPnOsisタイトルの表記が読みづらい...
www.stickymessmusic.com



REVIEWS-S
DON SCHIFF - Timeless (1999)
Don schiff-Stick, NS/Stick, bass, vocsl
Greg Ellis-percussion
Jon Snider-drum
Emmett Chapman-Stick
のっけからStickMusicの名曲Timelessから始まる。このゾクゾクする雰囲気/緊張感のあるインストからSting(誉めすぎ)ほど上手くは無いが、それに似た感触のヴォーカルがこれまたワールドミュージックのテイストをちりばめたRainfallに良く似合う。
このCDは全体的に非常に繊細なつくりで、プログレッシヴロックの雰囲気を残しつつも良質な楽曲で占められている。ソレを良く表しているのはUnspoken Wordsだろう。イントロの浮遊感のあるシンセ(発売当時はメロディ7弦に対して6弦に対応したハーフグリッドを使用)を重ねたアルペジオからジャンベに絡むベースラインと静かながらも緊張感があり聴きごたえがある。Where Circles Endで初めてNS/Stickのサウンドを世に送り出した功績は重要だし、Emmett's Preludeで聴けるEmmettの演奏もキレがありRiseを繋ぐのにピッタリ。

最後にもう一度Timeless(約2分長尺でソロを含んでいる)で終わる構成も良く、間違い無くStickCDのマスターピース。06/22/03
www.donschiff.com



REVIEWS-S
DAVID SYLVIAN and ROBERT FRIPP - Live in Japan (1994)
Trey Gunn-Grand Stick
David Sylvian-vo, keyboard, guitar
Robert Fripp-guitar, frippertronics
Pat Mastelotto-drums
Michael Brook-guitar

1993年の中野サンプラザでのDavid Sylvian and Robert Frippによるライブ。この当時は1992年にRobert Fripp String Quintet1994年King Crimson本体
と来日ラッシュであった。
このヴィデオでは映像が醜いほどに加工されていて非常に見づらい。KCのライブもだが基本的に観客を煽るようなパフォーマンスは到底期待できないため、映像に動きを持たせているのだろうがこれは完全なミスであり、彼らの演奏を見たいと感じる人には不快極まりない出来だ。
しかし現在廃盤になっているアイテムの中でもボクのようなTrey Gunnファンにとってはマストアイテム。

このようなバンドの編制の為ベースとしての役割に留まっているが、堅実にバックアップするTrey Gunnの態度と低音がものたりないがStickらしい輪郭のあるサウンドでスライドを絡ませたプレイスタイルで積極的にバックコーラスを担当する姿には思わずニッコリ。

当時はGrand Stickが出て間もない頃でTreyも7+5のGrand Stickで通常のミュートのほかに細いミュートを1フレットの真下に増やしている。たぶん彼にとって2台目のGrand Stickと思われる。前回来日時には同じ7+5だがブリッジが木製なのに対して、このときは現在主流になっているアジャスタブルブリッジになっている。このツアーの後に彼のKC本体、ソロ活動でのより明確な役割のためStickの特性と違うところへ行き着き、結果エメットともめるきっかけになるWarr Guitarへその楽器を持ち替えることになる。11/16/03YK



REVIEWS-S
DANIEL SCHELL & KARO - The Secret of Bwlch (1990)
Daniel Schell-Stick
Dirk Descheemaeker-clarinet
Jan Kuijken-cello
Jan-Luc Plouvier-keybord
Pierre Narciss-percussion
カバのジャケットが有名なCosの中心人物Daniel Schellの現代音楽風シリアスチェンバーロックグループの2作目。1作目も素晴らしい出来だったが、このでは作品では管楽器やQuatuor Halvenalfを起用したり声楽隊を導入し、さらに深みのあるものになっている。そういえばここのクラリネット奏者はUnivers ZeroDirk Descheemaekerだったりする。ベルギーの音楽シーンでも屈指の存在の集まりともいえる。

Daniel Schellはこのグループで既に3枚の作品を作っていて、その他にもいくつものプロジェクトやコラボレーションをおこなっている。彼のStickでの特徴はやはり彼独特の右手でおこなうオクターブ奏法だろう。この下にへんてこりんなベースラインが重なってくるからたまったもんじゃない。
He Passes The Night Wating For The Dying Of The Wind組曲の最後Midir Perd L'oeilでその奏法が存分に聴ける。
しかし彼の作品はStickの音だけを聴くような音楽ではないので、すべての楽器の絡みに耳を傾けて欲しい。チェンバーロックファン必聴。
www.clicmusic.be



REVIEWS-S
TROY W. SHARP - Mr.Natural (1990)
Troy W. Sharp-Stick
ジャケットも地味、演奏も地味、インターネットで検索しても引っ掛からない、10トラックで30分強とかなり短めではあるが、綺麗な音色で統一されたダビングなしの独奏を収めたこのCDは結構聴きごたえがある。メロディサイドに強くリバーブがかかり、ベースサイドはほとんど生音のママ。Bob Culbertson的な曲もあるが彼ほどテクニカルではなく、4曲目のDoor to Doorや6曲目のPeaceful Portestに見られるパーカッシヴなベースパターンは独特でカッコイイ。


タイトル曲Mr.NaturalThe Raven pt.1/pt.2などはコピーの対象としてもなかなか良い曲だ。誰か彼の活動状況を知っている人がいれば教えて欲しい。